
📉 日本行きの便が「半減」する異常事態
2月15日から始まる今年の春節休暇は、午(うま)年を祝う例年より長い9連休となりました 。この大型連休を利用して多くの人が海外へ出向く中、渡航先リストから日本が急速に姿を消しています。
データは衝撃的です。2月2日の週における中国と日本を結ぶフライト数は、前年同期比で49.2%も減少しました。さらに、昨年の春節には運航していた58もの路線が運休に追い込まれています。かつてはタイと並んでトップクラスの人気を誇った日本ですが、今年は様子がまったく異なります。
🇷🇺 日本の代わりに選ばれた国々
日本への足が遠のく一方で、人気を集めているのがロシアやタイ、オーストラリアです。
特にロシアは、大手旅行会社スプリングツアー(春秋旅遊)での予約数が前年の2倍に跳ね上がりました。この急増の背景には、ロシア政府による中国人の観光客を対象とした30日間のビザ免除措置があります。
また、タイも海外旅行先の首位に返り咲きました。同社の周偉紅氏は、「厳冬期だからこそ、温暖なタイが選ばれている」と分析しています。トリップ・ドットコム(Trip.com)のデータでも、オーストラリアへの予約が100%以上増加しており、日本以外の国々が観光客を惹きつけている現状が浮き彫りになっています。
🇨🇳 政治的緊張と「現実逃避」の心理
なぜ、これほど日本が避けられているのでしょうか。
最大の理由は、日中間の政治的な緊張です。中国当局が発出した渡航に関する注意喚起(安全警告)が、旅行予約の大きな足かせとなりました。航空会社もこれに合わせ、日本行きチケットの払い戻しや変更を柔軟に受け付ける特例措置をとっています。
一方で、中国国内では不動産不況などにより経済の先行きが不透明です。それでも、春節に伴う大移動「春運」の旅客数は過去最多の延べ95億回に達する見込みです。経済的な不安があるからこそ、短期の旅行を通じて「日常の閉塞感から逃れたい」という心理が働き、モノへの消費よりも「体験」に価値を見出す人が増えています。
※この記事は、ロイターおよび関連報道に基づき作成しています。
【参考URL】https://www.reuters.com/world/asia-pacific/chinese-tourists-head-russia-thailand-extended-lunar-new-year-break-2026-02-12/
【参考URL】https://www.reuters.com/world/asia-pacific/china-expects-record-95-billion-passenger-trips-during-lunar-new-year-2026-01-29/
【参考URL】https://www.reuters.com/world/china/putin-grants-many-categories-chinese-citizens-visa-free-access-russia-up-30-days-2025-12-01/
【参考URL】https://www.oag.com/china-aviation-market-flight-data
【参考URL】https://wttc.org/news/japans-travel-and-tourism-sector-to-surpass-previous-records-in-2024