馬太鞍地域

 台湾・花蓮県の馬太鞍(マタイアン)地域では昨年9月、川にできた天然ダムが決壊し、多くの死傷者が出た。県政府は当時、救援と復旧のための緊急予算を確保すると説明していたが、20日の県議会でその使途に疑問が呈された。

議員によると、災害対応のために計上された約6000万元(約3億円)の緊急予備費のうち、実際に災害関連に使われたのは5200万元余りで、残りは災害とは無関係の事業に流用されていたという。

黄馨議員は「花蓮は災害が多い地域なのに、予備費が余っているのに被災地に回されていない。中央政府の補助金の配分も不公平で、予算が本当に必要なところに使われていない」と批判した。

さらに複数の議員が、以下のような支出を問題視した。

  • 花の観光イベント(デイリリー・金針花)の記者会見費

  • 警察の監視機器購入

  • 農会(日本の農協に相当)の海外展示会参加補助

これらは本来、通常の年度予算で審査されるべきであり、 「緊急災害費を使って議会の監督を避けたのではないか」 との指摘が出ている。

議長の張峻氏も「県政府は支出を先に行い、後から資料を整える体質が続いている。昨年の光復、鳳林、萬榮の災害を見ても、予備費が被災者のために十分活用されていない」と述べ、県政府の責任を追及した。

また、災害後に再開された「青年創業支援プログラム」についても、 「最大50万元の補助があると聞いて期待したが、条件が厳しすぎて申請できない」 という声が被災地から上がっている。

県政府は「37件の申請があり、13件が採択された」と説明するのみで、具体的な採択リストを示しておらず、 「特定の人しか通らないのでは」 との疑念も広がっている。